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『桜田門外ノ変』映画化支援の会 

~設立の趣旨~

東照公の十一男、徳川頼房公が、常陸水戸二十五万石に封じられたのは、慶長十四年(1609年)十二月十二日のことでした。来年、平成二十一年(2009年)は、それから四百年目にあたります。
この記念すべき年を祝うイベントとして、どのようなものがふさわしいのか・・・
私たちの水戸藩に焦点をあてたイベントとして、何が期待されているのであろうか・・・。

私たちは、水戸藩、それも幕末を舞台にした映画を作ろう、と考えました。
そして、その記念映画の題材を探し、行き着いたのが、吉村昭氏の小説『桜田門外ノ変』でした。

吉村氏は幾多の歴史小説で知られますが、その実証的な筆致は、時代の一コマを切り取って、読者の前に示してくれます。この『桜田門外ノ変』においても、関鉄之介という一人の水戸藩士の目を通して、幕末の一時代が浮き彫りにされていきます。
「桜田門外ノ変」は、この事件を機に、水戸藩に興った幕政改革をめざした学問・教育の思想が、倒幕運動を引き起こし、幕末の日本に大きな転機をもたらしました。尊王攘夷の志士たちが、列強との戦端を開き、さらには明治維新へと突き進んでいくための先駆けになりました。

郷土の美しい風景を織り込みながら、水戸藩が最も熱く燃えた日々――
安政五年(1858年)の「安政の大獄」から安政七年(1860年)の「桜田門外ノ変」に至る二年間を題材にした、日本、そして世界に向けた茨城発の『桜田門外ノ変』の映画化をめざします。
この映画づくりと、それを起爆剤としたまちづくり活動に多くの地元の有志が関わることが出来るならば、必ずや茨城に、そして日本に、新たな時代を切り拓く「空気」を醸成する可能性をも秘めています。
折りしも昨年の九月、茨城県と水戸市は共同で、弘道館や偕楽園をはじめとする水戸藩の史跡を「水戸藩の学問・教育遺産群」として世界遺産暫定リストに登録するよう、文化庁に提案書を提出しました。
水戸藩における学問・教育は、幕末の多くの志士たちがその思想に触れることで全国に広まり、維新回天の大きな流れを生み出す原動力となりました。弘道館水戸学の果たした、封建から近代への橋渡し、日本の夜明け、そしてアジアの夜明けを切り拓いた歴史的な役割や思想と、それら周辺の歴史景観は、私たち茨城県民の誇りであると同時に、我が国の宝、世界の宝です。

私たちは、郷土茨城の先人たちの思いが時空を超えて語りかけるこの遺産群の意味を、改めて見つめ直す必要があります。このような思いから、私たちは「水戸藩開藩四百年記念『桜田門外ノ変』映画化支援の会」を設立したいと思います。設立の暁には、茨城の新しい時代を拓く礎にならんことを願い、鋭意努力する所存でありますので、皆様方からのご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
郷土の子供たちは、活動を進める私たちの背中を見ながら、そして、出来上がった映画を観ながら、「水戸っぽって、格好いいね!」「茨城って、いいね!」と囁き合ってくれるに違いありません。

平成20年8月7日

水戸藩開藩四百年記念 『桜田門外ノ変』映画化支援の会 会長 狩野 安